リヒテルのブダペストにおけるライブ録音がリリースされました.内容を見てみると,日本で行われたリサイタルと同じメニューが結構あり,同じメニューでワールドツアーを行っていたんだなぁ,などと感慨に浸ってしまいました.シューマンのメニューや,チャイコフスキーの四季,ドビュッシーのメニューは私が日本で聴いたのとほぼ同じです.
40年にわたる長期間のライブ,しかも一つの都市で行われたリサイタルの記録が纏めてリリースされるというのは非常に珍しいことではないでしょうか.CD1の平均律第一巻(1954年)からと,CD9の第二巻(1973年)などは,彼の辿った年月を感じてしまいます.
全ての録音がベストとは云えませんが,歴史的な遺産の鑑賞という意味で充分な録音です.特に旧メロディアの録音と比べればかなりましです.
ベートーヴェンの12番のソナタ(葬送)は,これまで古い録音がリリースされていただけなので,1976年の録音は新鮮です.まだ全部聴いていませんが,これだけ長期間の録音を纏めて聴くとリヒテルのピアノも少しずつ変わっている感じがわかります.
50年代はさすがに音がいまいちですが,60年代を聴くとこの頃のリヒテルを生で聴きたかったなぁと,改めて感じます.1万円前後で購入できるなら良い買い物だと思います.

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