メロディアが最近過去のライブ録音を大量にリリースしています.中でもリヒテルのライブ録音が頻繁にリリースされていて,かなり貴重な録音が旧ソ連にしてはましな状態で出ているので,ついつい手が出てしまいます.
ドビュッシーは視覚的な印象を描いた作曲家ですが,オーケストラ作品などはいささかとりとめがないというか,散漫な感じがしてあまり好きでは無いのですが,リヒテルの演奏を聴いてピアノ曲に関してはかなり印象が変わりました.
これはシューベルトのソナタでも感じた事ですが,グレン・グールドの言葉を借りると,「作曲家と聴衆を繋ぐ最善の演奏家」ということに成るのでしょう.曲を理解できる(良いと感じる)のは,要するに作曲者の意図が少なからず伝わるという事だと思います.
リヒテルのドビュッシーは持ち前の粒立ちの良い音で,見事に色彩が表現されています.しかし例によって例のごとく,標題音楽の嫌いなリヒテルらしく,収録曲はベルガマスク組曲と前奏曲です.まあそれでもドビュッシーは名前をつけてはいるのですが.
もう一枚,こちらは得意とするロシアものです.チャイコフスキーの小品と,ラフマニノフの音の絵を収録しています.以前JVCから出ていた曲の別録音ですが,こちらは言うことはありません.
リヒテル自身得意なロシア的な情緒たっぷりの演奏です.この後もリリース予定があるようなので楽しみです.

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