果たして10年前に同じようなアンケートをとったらどうなったでしょう.まあ何に影響されても,そのときそのときの世相を反映するのでしょうから,悪いことでは無いと思います.しかし,ショパンのピアノ協奏曲は,冷静に見るとオーケストレーションがピアノパートに対して,お世辞にもうまいとは云えません.
なんというか,ピアノとオーケストラのためのソナタというか,オーケストラについては,「本当に」伴奏以上の内容が有りません.純粋にピアノの演奏を楽しむ曲だと思います.ショパンは敬愛するモーツァルトを意識したらしく,古い時代の協奏曲形式を踏襲しようとしていますが,この辺はご愛敬という事でしょうか.
私はショパンの本質はマズルカにあると思いますが(曲数もダントツに多いですし).民族性という面においても.まあ好きということになると,バラードの4番などが好きなんですが.
さて協奏曲は,そういうわけであまりショパンの特質も,美点もあまり現れていないような気がして枚数を持っていません.このアルゲリッチ/デュトワの元夫婦による演奏が一番ような気がします.もう一枚アシュケナージの演奏を持っていた気がしますが,見つかりませんでした.それだけ記憶にも残っていないので,演奏もいまいちだったように思います.
アルゲリッチはショパン・コンクールでの1番が語りぐさになっていますが,あのときはやはりコンクール向けの演奏だと思います.この辺の機微は「ピアノの森」を読んでいただくと,判っていただけると思いますが.アルゲリッチにして,やはりコンクールの頸木から逃れ得なかったと言うことでしょうか.
この録音の方が弾(はじ)けています.オケのデュトワ/モントリールは「らしく」,控えめで全く主張するところが無く,この曲の本質をついた演奏です.

コメントする