半年ほど前だったか,知り合いの高校生の女の子に「読んで見れ」といわれ,読み始めた.普段は「読んで見れ」と云われようが,易々と読む物ではない,なぜなら人生で読める本の数は限られている.
読みたい物以外を読むのは人生の無駄遣いだ.しかしまあ,最近の十代がおもしろいと思って読むのはどんな本か興味があったので,取りあえず読んでみることに.
しかしどうやら「最近の女子高生」のサンプリングに失敗したような気がしないでもない.
ライトノベルだと思っていたが,どうも単純にそんなカテゴリーを当てはめられる感じでもなかった.中途半端に文語的な言い回しや,「最近の高校生」が絶対に云わないような言い回しが多用されているので,ある程度読書慣れしていないと読みにくそうだ.
話は民間伝承的な怪異の話をポップに語っているのだが,本質はいわゆる「ボーイ・ミーツ・ガール」物だ.ただその組み合わせが,ドSの女の子と,吸血鬼に血を吸われて不死身になった男の子という秀逸な組み合わせなので普通の青春ストーリーとはかなり毛色が違う.
そして小説としての肝はテンポの良い掛け合い漫才のような会話で,そういう意味でストーリー実に副次的な意味しかないらしい.全編を通じて主人公である阿良々木暦と,怪異と出会った5人のマドンナの会話で成り立っており,しかもほぼ常に二人の会話で終始しているという不思議な構成をしている.
夏にアニメ化されて放映されたが,原作の台詞がほぼ完全にトレースされていた.この本は会話のニュアンスがそれだけ重要だと言うことなのだろう.原作も,アニメもやはりそうだったが,最後のデートの部分を読まないとこの話で作者の言いたいことが判らない感じがする.というか,最後のデートのシーンはとても出色の出来で,このシーンだけでこの作品は成立するように思う.
私は迂闊に人に本や,音楽や,映画を薦めるようなことはしない.なぜならそれは受取手のそれまでの人生における経験に大きく左右される事で,万人が同じように感じるわけではないから.間違えば薦めた理由を誤解されない訳だし,自分自身も薦められた通りの感じ方をするわけでは無いからだ.
この作品に関して言えば,過去どういう訳か女王様キャラの女性に一度ならず縁があった私としてはある種のシンパシーを感じたわけですが...
そういえばアニメーションの方は,つばさキャットのみかなり省略されていましたが,これは話数の関係でしょうか?あと化物語の後日談ならぬ,「前日談」の傷物語を読んでいないと暦の背景が明確になりません.セットで読むと3冊と結構大部になります.

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