« 2008年05月 | メイン | 2008年07月 »

2008年06月29日

a000328

1978年バイロイトのタンホイザー

Tanhauser.jpg
Sir Colin Davice / TANNHAUSER(1978)

以前LD資産をDVDにという記事で,同じコンテンツをLDからDVDにコピーする苦労を書いたが,ようやく正規にDVDとしてリリースされた.またしても代理店の力が強く,国際リリース版に日本語字幕は含まれていない.おまけに日本でのリリースは不明である.

おかげさまでタンホイザーは字幕なしでもほとんど台詞は覚えているので問題ないが,不信感はぬぐえない.それでもこの録画がDVD化されたのは,有り難い.1978年のバイロイト音楽祭で,こりん・デヴィスが指揮し,ゲッツ・フリードリヒが演出したタンホイザーは,総合的に評価の高い演奏だ.

なにしろ,クライバーのバラの騎士における元帥夫人でも,すばらしい歌と演技を見せたギネス・ジョーンズがヴェーヌスとエリザベートの2役を歌っている.オペラは基本的に音楽そのものと,歌がよければいいのだが,ジョーンズは演技も秀逸である.

元々映画フィルムで暗い劇場を撮影しているため,画質は望むべくもないが,LDよりはかなりましになっている.音質もDTS5.1chで聞くとずいぶん改善されているように思える.演出もとかく前衛や抽象に走りがちなバイロイトにおけるワーグナーの上演にしては,見やすく分かり易い.やはりタンホイザーの映像としては,お勧めの一本だと思う.

それにしても,この話の中で,純愛を貫くヴォルフラムが哀れでならない.第三幕では聖堂でタンホイザーの無事を祈りながら,瀕死のエリザベートを助け起こそうとしても,「あなたの助けはいらないわ,ほっといて」と,にべもなく断られてしまう.おまけに親友だったタンホイザーを堕落から救おうと努力しても,結局エリザベートの死によってタンホイザーは救われる.

まあ現実社会でももてそうもない「純愛野郎」のヴォルフラムが,気の毒になってしまいます.ただエリザベートの一途さは現実社会に置き換えるといささか眉唾で.むしろこうした一途さや,思い込みは最近は男性の方に多いようで.

ぼろぼろになったタンホイザーが巡礼から戻ったら,エリザベートは他の男と結婚していたという筋の方が現実感がありそうだ.それはともかく,歌の割り当てでもいささか割を食っているヴォルフラムの最後の一曲.「夕星の歌」はこのDVDでもなかな聞かせどころです.

コリン・デヴィスは交響曲などを振るとそれほど特徴的な演奏をする人ではないが,ここでは実にメリハリのあるすばらしい演奏をしている.

2008年06月28日

a000327

月と地球 - かぐやの映像 -

earth.jpg
月周回衛星「かぐや」が見た 月と地球

かなり期待していたコンテンツである,企業の政治上の問題でHD-DVDで出すはずだったものが,Blu-rayで出たのは私にとってはありがたいことだ.これまで公開された映像はほとんどがSD画質で,いささか物足りなかった.かぐやが撮影したハイビジョンの映像をそのまま見られることに,期待した方も多いのではないだろうか.

しかしながら,映像の美しさとうらはらにBlu-ray Discとしての企画はなっていない.NHKエンタープライズの企画としては,拍子抜けだ.かぐやの,あるいは月面の科学的分析に対するドキュメンタリーなのか,それとも環境ビデオなのか,どっちつかずの中途半端で最悪だ.

少なくとも24分で定価¥4,700もとるような出来ではない.そもそもなんで24分なのか?企画の意図が全く理解できない.むしろもっと映像を撮り貯めたところで,余計な手を加えず,ただの環境ビデオとして1時間なり2時間なり,ハイビジョンによる月と地球の映像を堪能できればよかったと思う.

中途半端に月面の地形を解説するために,ストップモーションや,デジタルによる拡大を行っているため,解像度の悪いシーンが多用され,ナレーションを消しても環境ビデオとして成り立たない.しかもBGMもいささか首をひねるセンスだと思うがいかがだろうか?

加えて特典映像というのがふるっている,これはナレーションを省いて,本編の導入部と,地球のチャプターを除いただけのものだ.本編の音声をBGMのみに変えたのと全く変わらない.「特典」などというのはお笑いぐさだ.このディスクの規格をしたディレクターには転職をお勧めする.

映像そのものの価値が,間抜けな編集や企画で減ずる訳ではないが,「とにかくFULL-HDで,大画面で見たい」という向き以外にはお勧めできない.

NHKとポニキャニの組み合わせという時点で企画を疑うべきだったかもしれない.

2008年06月22日

a000326

街道をゆく - 三浦半島 -

kaido.jpg
街道をゆく

司馬遼太郎は,この「街道を行く」のシリーズを43部に渡って書いている.その中には海外の道も含まれているので,自分の住んでいる街や,故郷が取り上げられている方は幸いである.是非その巻を買い求めて読んでいただきたい.私の場合も,幸いなことに司馬氏が冒頭で書いているように,実に小さな半島ながら,その場所柄鎌倉と軍港を擁していたために,一冊に纏められている.

残念ながら,母方の祖父の時代に横須賀に来たために,三浦半島史そのものが,自らの出自に直結する訳ではない.しかし故郷の歴史はそれなりにおもしろく読める.横須賀に限れば,龍馬の奥さんであるおりょうさんの墓があったり,ペリーが上陸したり,江戸から幕末の史跡が有名だが,三浦半島としてとらえると,なかなかおもしろい.

ここで三浦半島の歴史を語っても仕方がない.しかし,子供の頃に馴染んだ地名が,司馬氏の歴史観を持って語られるのは,理屈抜きに楽しいものだ.私は三浦半島記のほかは,過去,現在の生活圏を除いて,もっとも多く訪れている「沖縄・先島への道」も読んだ.

梅雨に降り込められた日にでも,自らのアイデンティティの源流を訪ねるのも悪くない.

街道をゆく42 三浦半島記
司馬遼太郎 著
朝日新聞社刊

2008年06月21日

a000325

最後のパーツ

AIMG_0802.JPG
交換したシートポスト

ロードのパーツ交換の最後のピースは,シートポストだった.最初カーボンだと思っていたが,カーボンのハンドルに変えたとき,確信を持って確認したらやはりアルミ製だった.ハンドルをカーボンに変えたとき感じたが,カーボン製のパーツの良さに,衝撃吸収性がある.もちろんフレームの場合は,充分な剛性を持ちダイレクト感のあるフレームがある.

しかし,ハンドルやシートポストなどの場合,ある程度衝撃を吸収してくれるように作られているようだ.ハンドルの場合は何より,握ったときに堅さをあまり感じない.同様に冷たさも無いので,非常に握り易いと感じている.

ロードで距離をもう少し伸ばしたいと思っているので,まずは自分の体力を鍛える前にオトナの解決.多少振動を吸収し易く,かつ軽くすることで,体力の不足を補おうというわけだ.何しろ現在は精根尽きるというより,ケツが痛い.

ポジションとしては悪くないと思うのだが,50km走るとかなりキツイのである.ただし柔らかいサドルは幅が広くなり,さらに状況が悪くなることを身をもって学んでいる.とすれば,ここはシートポストを交換してみるのは,悪くない選択肢だ.

カーボンのシートポストに換えて,余ったのはクロスにつけるかと思ったら,コルナゴのオリジナルの方が同じアルミ製でも軽かった.ちなみに新しいポストは185g,ロードについていたものは280g,どちらも長さは27cm,コルナゴのポストは30cmで240gだった.

2008年06月15日

a000324

香箱組んで昼寝して(18) - 年齢とともに -

psy01.jpg
4ヶ月のぴーすけ

この写真を見ると,月日の流れを感じる.これは生後4ヶ月ほどのぴーすけだ.いまは6歳と2ヶ月だが,近頃多少衰えを感じることがある.集中力も落ちてきたように思えるし,それと同時に妙に甘ったれた感じが多くなってきた.

7際になれば,少し柔らかい,脂肪分の少ない餌に変えるお年頃だ.人間でいえば更年期に入る頃だろうか.中年太りに気をつけなければならないのだが,夏に入ったせいもあり,我が家のぴーすけはさらに痩せてしまった.8月に予防注射にいけば,またしても医者に「痩せましたね」と念を押されることだろう.

飼い主もこのところ50kgを切ってしまうので,少し食事を多めにしている位なので,やはり飼い主に似るのだろうか?

AIMG_0662_S.JPG
最近のぴ(拡大)

衰えとして感じるのは,草を取ってあげると,ぽろぽろこぼすこと.また草に集中できず,最後まで食べないことが多くなった.そして私の膝に乗りたがる時が増えた.おもちゃで遊んでも長続きしない.こうしてだんだん年をとっていくのだろう.

しかし,飼い主も一緒に年をとっていくのだ.これは仕方のないことだ.願わくばお互い天寿を全うしたいものだ.私自身についていえば,長生きを望みはしない,ただぴしゃーまを残すのは忍びないので,せめて1日でも,ぴしゃーまよりは長生きしなければ.

猫を飼って後悔する点があるとすれば,そのことだけだ.自分の生死など無頓着でいられた方が気楽なのだが...

2008年06月14日

a000323

スプロケット・リムーバ

AIMG_0795.JPG
Sprocket Remova(使い方)

滅多に使わない工具なので探すのに苦労した.ホビー・ライダーのメンテナンス技術の分水嶺がスプロケットの取り外しと言われている.これ以上となるとBBのグリスアップや,ホイールのハブのグリスアップなど,いささか素人には荷が重いし,ショップでお願いすべきことだ.

スプロケットの取り外しができれば,どういうルートに挑戦するかによって,ギアを組み替えたりできるようになる.また取り外せばきれいに洗浄できる,そういう意味でもここまでできることは重要なポイントである.後は1~2年に一度,ショップでリストアをして,チェーンやワイヤーの交換,ベアリングのグリスアップ等をすれば良い.

きちんと手入れをすれば,自転車は思いの外長持ちするものだ.ブームに乗って自転車に乗るのもいいが,メンテナンスをある程度自分で行うと,各パーツの機能や構造が解る.自転車どういう風に動いているのか解れば,乗り方にも変化が出てくるし,トラブルへの対応能力もついてくる.

走力からみると,50km,80km,100km,160kmという距離が目標になるだろう.そして50kmが走れたなら,その時間を少しずつ縮めることが目標になる.100kmともなると,片道50km.この地点でトラブルがあると,かなりやっかいなことになる.

最低限のメンテナンス技術の習得は,より遠くに走るためにも必要なのだ.

2008年06月08日

a000322

細かい物にこだわっています

caps.jpg
アルミ製バルブキャップ

自転車の部品でもっともどうでもよく,且つ無くてもいい物の筆頭にあげられそうだが.チューブのバルブキャップである.チューブ交換するとプラスチック製の物が付いてくるし.すぐに無くすし.まあ無くてもいいでしょう.でもまあ良いではないですか.隠れたところでするのが粋なんです.

まあこんなところで話してしまえば,その時点で粋でも何でも無くなってしまいますが.写真の物はアルミ製ですが,以前は真鍮製の物を使っていました.残念なことに無くしてしまって,その後はどうにも見つからず,やむを得ずアルミ製に落ち着いた訳です.

これでも2つ組で¥500もするのですから,贅沢でしょう?真鍮のは千円くらいしたと思いますが.なぜこんな物にこだわるのかといえば,単にプラスチックという素材が嫌いなだけですが,小さくて「どうでもいい」というところがまたおしゃれ心をくすぐるわけです.

AIMG_0783.JPG
チタンスプレー

ケミカルで最近のマイブームがこのチタンスプレーです.特にチェーン・スプレーはべたつかないので好きです.心なしかチェーンの音が軽くなる気がします.気のせい?赤いボトルのチタン・スプレーは機械の可動部ということで,ブレーキの可動部やディレイラーの内側などの機械部や,ワイヤーがカバーと触れる部分などにつかうと良いそうです.

どちらも非常にさらっとしていてべたつきにくいところが好みです.当然ウェット環境では使えないと思いますが,まあロードでウェット環境というのは,趣味で乗っている限りはないように思いますが.

昨日の境川は帰り道ちょうど私が流しているよりは少し早い程度のラビットを発見.そのBIANCHIを追って30分ほど良いペースで走りましたが,最後に追いついてがっかり.どろどろでコンポのシリーズさえ分からないような状態な上(たぶんカンパだ!),イヤホンで音楽を聴いていました.

こんなやつをラビットにしていたのかと,いささかがっかりしました.自転車は自分のためのみならず,他人に迷惑をかけないためにも五感を総動員して乗るべき物です.自分も昼間の明るい時に乗ったのは久しぶりだったので,右折車のウィンカーに気がつかず(もっとも曲がり始めてから着けていましたが),危ない思いをしたので,偉そうなことはいえませんが.

それにしても乾いて白くなった泥がブレーキの素材が隠れるほどこびりついているのはどういうこと?最近Bianki乗りとTrek乗りに良い感情を抱いていないせいもありますが,メンテナンスの手抜きは事故の元です.

今度あったらぶち抜いてくれる!できるかな...

2008年06月07日

a000321

クロスを換装

AIMG_0780_S.JPG
クロス換装後(拡大)

このところクロスバイクの出番がめっきり無くなっていた.理由は単純.重いのである.物理的な重さはもとより,同じ程度のギア比でも全く進まない感じがするのである.それとクロスレシオの悪さによって,非常に乗り心地が悪いのだ.フロントの3枚ギアをうまく使えばいいのだろうが,そのフロントのギアの変更がスムーズに行かないため,変える気にならない.

この機会を利用して,クロスをおしゃれな街乗りにすることにした.どう考えても必要のない上下のギアを切り捨てるには,もともとDeoreの下のランクのコンポだったのを,ロード用のコンポに変えることにした.フロントはロードから外したホローテックIIのコンパクトがあったので流用することとして,リアはロードとしては守備範囲の広い12-25Tに.

ディレイラー他ロード系の部品は105として,フラットバー用のシフターはシリーズ外の部品を使った.実は当初「おしゃれな」ということで,カンパニョーロのVEROCEクラスでまとめ,ホイールもカンパにしてしまおうと考えていたのだが,フレームの格に合わないのと納期がかかるとのことなのでやめてしまった.105でもオーバースペックかもしれないが.

困ったのはホイール.全体的なバランスも合う,MAVICのKYSRIUMエリートの在庫があると言われ,うっかり乗ってしまった.出来上がりはご覧の通り.「おしゃれな街乗り」どころか,ものすごくアグレッシブなバイクになってしまった.

しかしおかげで乗る機会が増えそうだ.乗り心地もロードとまでは行かないが,かなり良くなった.本来街乗りに使用するクロスに何故MTB系のコンポがついているのか,これはよく分からない.カンパなどはCHORUSやVEROCEのクラスにフラットバーロードのシリーズ内部品を用意しているが,むしろシマノに無いフラットバーロードという範疇を持っているヨーロッパのメーカーが,なぜクロスというとMTB系なのだろう.

私見だが,古い町並みの多いヨーロッパでは石畳の道が多くて,街中ではロードは乗りにくいのかもしれない.