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2007年09月23日

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タンホイザー序曲

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Celibidache/Wagner Orchestral Music

ワーグナーのオーケストラ曲の中で最も彼らしい名曲はといえば,タンホイザー序曲であろう.元々の楽劇の出来の良さもさることながら.楽劇「タンホイザー」を知らない人でも,この曲の良さは判るのではないだろうか.私にとっては貴重なリラックス・アイテムの一つである.

ドラマチックで人気のある名曲であるために,歴史上の如何なる指揮者も必ずと言っていいほど録音している.幾多の名指揮者の演奏の中で,録音も比較的新しく,私の感性にマッチしているのはチェリビダッケの録音である.

チェリビダッケの演奏は,東洋趣味があり禅に傾倒していた彼らしく,静寂とうねるような高揚,ためと後の先のような対比が日本人の感性に合うらしく,何度かブームになったが,この演奏も彼の特徴が存分に発揮されている.

この曲はタンホイザーが歌う退廃とエロスに満ちたヴェーヌスヴェルクの賛歌と,対照的に宗教的復活を歌う巡礼の歌のテーマに拠り構成されている.そしてそれらを結ぶうねるような旋律を繰り返す弦の波が印象的なのだが,そのうねりが最高に素晴らしい録音だ.

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Solti/Karajan

ワーグナーと言えばショルティだ.もちろんシカゴと演奏したこの録音は素晴らしいのだが,チェリビダッケの録音と較べるとあっさりしている.カラヤンは彼らしい派手で煌びやかな演奏だか,一層浅薄に感じる.とはいえどちらも大規模オーケストラを思うままにドライブした演奏で,曲の良さを引き出している.

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Sawallish/Furtwangler

サバリッシュ盤はタンホイザー全曲盤だ.サバリッシュの良さはオペラ演奏において良く発揮されるので,単独で演奏された管弦楽コンサートより,実際の全曲演奏における序曲として,彼らしさが発揮されている.フルトヴェングラーのワーグナーは言うまでもなく,一時代を築いた決定版である.この盤は52年のウィーンフィルとの演奏である.

ワーグナーの築いた管弦楽における極致.この曲の演奏にただ一つの解を求める事はできない.これら多くの演奏を纏めて聴くと,ワーグナーのオーケストレーションの偉大さを改めて堪能できる.