The Planets - ホルストの「惑星」 -

Karajan / Vienna Philharmonic Orchestra
カラヤンに批判的なことを言っているので,聴かないと思われるようだが,それは演奏による.例えばR.シュトラウスなどは些か作為的な感じはするものの,嫌いではない.更に言えば50年代から60年代の初頭までは別人のようだったと思う.この惑星も今通常に流通しているベルリン・フィル盤ではなく,61年のウィーン・フィルとの録音である.
この録音は忘れ去られていたこの曲をポピュラーな演目にしただけでなく,長くこの曲の規範的な演奏として捉えられた.新しいデジタル録音のベルリン・フィル盤も多少のあざとさが鼻につく物の,オーディオ的な効果が素晴らしく,それなりに良い(彼らしい)演奏なのだが,この録音はもっと精気があり,溌剌としている.
50年代にウィーン交響楽団と録音した第九もそうだが,この頃はスカッとする演奏をしてくれた.リマスターした音はレコードよりも粒だって,とても61年の録音とは思えない.そういう意味でリヒテルなどと較べるとつくづく運のいい人だと思う.
昨年冥王星が「dwarf planet」となり,太陽系の惑星から降格されて話題を呼んだり,色々な歌手が木星の第二主題の部分に歌詞を付けて歌うなど,作今注目される曲だが,この曲を聴くなら,様々な意味で記念碑的な意味を持つこの録音は外せないだろう.
ちなみにツァラトゥストラも,ウィーン・フィル盤が良いように思えるが,LP時代にアンドロメダの印象的なジャケットだったのはこちらだったか...