
Janis Joplin / KOZMIC BLUES
閉店するCDショップの閉店セールで見つけた一枚である.「閉店売り尽くし」などと言っても,チェーン店だと売れ筋の商品はいち早く別の店舗に遷してしまうし,よしんば本当に閉店する場合でも換金価値が有れば閉店セールで投げ売りする必要もない.以前別の店では,値段が下がる前の日に焼けたDVDを3割引といって売っていたが,現在の値段よりまだ高かった.
そういうセールで掘り出し物を探すには根気が要るものだ.まさにこの一枚はその根気がもたらしてくれた.一応ちゃんとしたCDショップなので,海賊盤ということは無かろうが,メーカーを示す表示はパッケージの何処にもない.
いろいろ探してみると,2枚組でKOZMIC BLUESを冠したDVDが米国で出ているのだが,内容が違う.パッケージも安っぽいので,少し不安になる.値段ももともと¥2,400と比較的安かったが,さらに2割引で買えた.
さて内容だが,様々なツアーやテレビ出演時のビデオ,それとスタジオでの録音風景である.もともとオリジナルの曲が沢山あるわけではないので,同じ曲が様々なテイクで繰り返し入っているが,なかでも「Summer Time」がリハを含めて4回も入っている.
画像も録音も酷い(本当にホームビデオ並みの画質)が,Cry Babyや,最後に入っているSummer Timeなどは思わず引き込まれてしまう.彼女のカリスマ性と麻薬のような魅力のあるハスキーヴォイスが炸裂している.
ビリー・ホリデーやサラ・ヴォーンなどジャズの名歌手達に歌われたSummer Timeだが,作曲者のガーシュウィンはジャニス・ジョプリン版を聴いたらなんと言ったであろうか.肌が粟立つほどの戦慄を覚えるような素晴らしい歌である.
1967から1970年まさに死の直前までの晩年の映像で,25~27歳であったはずだが,張りのない肌や,緩んだ皮膚,リハやスタジオでは生あくびを繰り返し,痛々しい感じも見て取れる.WoodstockのWork Me Lordは「Unreleased」とあるがどうだろうか,確かにWoodstockのLive映像には無いようだが.
こういう掘り出し物を探す楽しみを考えると,やはりCDショップが巷から無くなるのは残念である.