Scorpioms / VIRGIN KILLER

Scorpioms / VIRGIN KILLER(1976)
Rockの名盤といえば,このアルバムを外すことは出来ない.前回紹介した"Never Mind..."と同じ1977年にリリース(日本において)されたドイツ出身のスコーピオンズのアルバム,「VIRGIN KILLER」である.このアルバムの写真からして挑発的かつ,インモラルな雰囲気がこのバンドを象徴している.これは1995年リリースのリマスター盤であるが,2000年に国連で採択された児童ポルノに関する議定書の発効を前に,1999年日本でも「児童ポルノ防止法」が施行されており,現在はこのジャケットは差し替えられている.
笑い話は,当時世界的に「少女のヌード」ということで,世界中でジャケットの差し替えが行われたにも拘わらず,「ヘア」が規制の基準であった日本では,このまま流通したことである.日本に児童ポルノを容認する土壌があった証拠と言えるかも知れない.さらに日本公演のライブ盤は日本でデザインしたが,これも世界中で差し替えられた.日本の考える「猥褻」と,世界の考える「猥褻」の差を象徴する出来事である.「毛がなければいい」と言う感覚はやはり理解できない.
それはさておき,音楽的な完成度はセックス・ピストルズより上だろう.日本人好みのメロディーラインという点でも受け入れられた.1977年という年は,ツェッペリンが「聖なる館」をリリースしたあとの休止期に当たり,ロックシーンはいささか沈滞していた.
そこに現れたのが,セックス・ピストルズであり,このスコーピオンズなのである.前年1976年に,レインボーの日本公演があり(同年日本ではよく売れた"Rising(虹を翔る覇者)"をリリース),話題にはなっているが,世界的には不作の年だった.
このアルバムはそのような中でよく売れた.ハードなサウンドを聴きたい向きには必聴の名盤である.