« 2007年02月 | メイン | 2007年04月 »

2007年03月31日

a000202

春を美味しく戴きましょう

AIMG_0123_S.JPG
桜も満開に(拡大)

風が強くなって心配ですが,桜も満開になったようで.春はいろいろ旬の野菜も出てきます.今日は意外な素材をイタリアンでいただきましょう.お題は筍です.イタリアンにになるのか,実は成るんです.これが,意外にオリーブ・オイルにも負けない香りも,存在感のある食感も,充分に主張してくれます.

AIMG_0160_S.JPG
筍と万願寺とうがらしのグリル(拡大)

材料
1)新筍の水煮小1ヶ(生から煮る覚悟が有れば生をどうぞ)
2)万願寺唐辛子2本

調味料
1)オリーブ・オイル 大さじ3
2)塩少々
3)黒こしょう少々
4)小麦粉少々

筍は食べやすい厚さに切って,表面に少し小麦粉を.オリーブオイル大さじ3をフライパンに入れて熱します.熱くなる前に筍を入れて,温度が上がらないように気をつけて,表面がきつね色になるまで焼きます.適当なところで万願寺とうがらしを入れて,一緒に焼きましょう.火が通りすぎるとせっかくの香りが飛んでしまうので,気をつけましょう.

仕上げに塩少々と黒こしょうを振って,香りの高いオリーブ・オイルを少しかけて冷めないうちに.意外に筍の食感と,かおりがオリーブ・オイルにマッチします.新筍の香りがないと意味のないひと皿ですから,まさに春限定の旬のひと皿です.絶対にトライする価値有り!お試しアレ.

筍の蘊蓄を少々.筍は光に当たるとえぐみが出ます.また掘ってすぐに煮てしまわないと,あっという間に香りが消えて,灰汁っぽくなります.切ったときに節の中にある白いのは,アミノ酸の一種.灰汁ではありません.洗ってはいけません.

ちなみにオリーブ・オイルも光がタブーです.蛍光灯の紫外線が当たっただけでもすぐに香りが消えて,あっという間に酸化してしまいます.買う場合も蛍光灯が当たる場所に置いてあったり,透明の瓶に入った物は避けて,購入後もアルミ箔などを瓶に巻いて冷暗所に保存します(冷蔵庫はダメ).

バージン・オイルでないピュア・オイルやボマースは,精製されたオイルとバージンオイルを混ぜてあります.熱する場合はこういったオイルを使い,料理に直接かける場合にバージン・オイルを使います.精製してあるオイルは加熱時の変質がすくなくなっています.バージン・オイルは果実のジュースなので,加熱しても120℃以下にしましょう.

2007年03月30日

a000201

Urban Giants(2) - 都会の大樹 -

IMG_0041_S.JPG
新宿の大モクレン(拡大)

この樹は実はもう無い(恐らく).この写真を撮ったのは実はもう8年ほど前のことだ.デジカメの精度も悪く,なにやらハッキリしない写真になっていることはご容赦願いたい.新宿中央公園の奥にあったこの樹はその偉容が辺りを祓っていた.日が暮れてもなお,夜目にも白いその花の数は数千か,数万か.

最盛期には完全な滴型に真っ白な花がついた.写真の数年後に長雨の夏があり,枝が落ちた.その後周辺の樹とともに大幅に剪定されてしまい,小さくなってしまった.その後職場が変わり,知人に安否を訊ねてみたが「そのような樹はない」と言われた.

実は確かめに行ってからこの写真を載せようと思っていたのだが,忙しさにかまけて花の時期を逸してしまった.他の大樹もそうだが,なぜ大きな樹はこれほどの存在感を持っているのか.そしてそれらの古老を守れない我々を,彼等はどう思っているのだろう.

この写真を撮った年も,少し勢いが衰えていたのが残念である.あるいは樹の寿命だったのか.

2007年03月25日

a000200

乾物の常備菜 - 干し椎茸の煮物

AIMG_0119_S.JPG
干し椎茸の煮物(拡大)

干し椎茸,特に肉厚の冬菇(どんこ)が手に入った.安い干し椎茸なら,細かく砕いてカレーや餃子に混ぜると,動物性の油を減らすために,植物性の旨味を加える事が出来る.良い物は数千円もする物があるので,ほどほどによい物が手に入ったら,そのままいただきたい物だ.

干し椎茸の栄養素は,食物繊維とビタミンB1,B2が主で,ビタミンBはグラムあたりの含有量は普通の野菜の二倍に達する.他にも鉄分やカリウムなどのミネラルや,ガンなどの腫瘍を防ぐ作用のあるエルゴステロール,ビタミンDに転換する物質などを含む,優秀な健康ダイエット食である.さらに,先に書いたように旨味成分をたっぷり含んでいる.

椎茸の香りをそのままに,美味しくいただける煮付けを作ることに.そのまま食べても美味しいし,スライスしてちらし寿司に混ぜてもよい.一ヶ月ほど保つので,長く楽しめる.

材料
干し椎茸 12~15枚程度
黒糖ざらめ 大さじ2
醤油 大さじ2~3

1)干し椎茸は洗って木くずなどを落とし,水でゆっくり戻す.
2)戻した椎茸を鍋に入れ,戻し汁をひたひたに.中火にかけて煮立ったら,弱火に5分ほど.
3)灰汁を取って,砂糖を入れ落としぶたをして10分ほど弱火で煮る.
4)醤油を加えて20分程(煮汁が無くなるまで)
  焦げないようにこまめに鍋を返すこと.

砂糖は,普通の砂糖の場合50gほど入れるが,コクのある黒糖ざらめにすると,控えめに出来る.ボリュームもあり,旨味もしっかりあるので,思いの外食べ応えがある.

2007年03月24日

a000199

ヴァントのベートーヴェン全集がSACD化

AIMG_0115.JPG
ベートーヴェン交響曲全集

音楽の記事が続いて恐縮である.しかし,たまたま今月は期待の新譜が重なった.このところ名演奏をSACD化する動きが静かに進んでいる.これもPlayStation3の賜だろうか.SACDの規格を保持しているSONYとしては思惑が当たったのだろうか?ゲームは不振だが.とにかく,以前先駆けてSACD化されたベルリン・フィルとのブルックナー選集以来の,SACD化である.

一部の保守的なオーディオ・ファンはアナログのLPに拘る割に,SACDを嫌ったりする.再現する周波数帯域がほぼ同じにもかかわらず.そう言った雑音に惑わされることなく,聞き込んでいると,SACDの良さが判ってきた.そして良さを引き出すコツも...

端的に言ってしまえば,SACDらしい音を楽しむには大音量がひつようだという事だ.従来のCDと同じくらいの大きさにしても音の解像度が高く,遠近感がハッキリするため,それ程大きく感じないのだ.従ってCDトラックを聴く場合より,大音響にすることが可能になる.そうすると非常に細かなニュアンスが聞こえてくる.

ヴァイオリンが,第一音を発する前に弓を持ち直す音まで一人一人聞き分けられるような感じだ.またSACDの再生はアンプやスピーカーの性能に大きく左右されるような気がする.

それはさておき,ベートーヴェンの全集である.実は元々のマスターが2chなので,残念ながらマルチチャンネルのトラックは無い(ブルックナーは元のマスターがマルチ).以前出ていたCDより音の透明感が増して,より臨場感がある.しかし,改めて感じたのは,ヴァントの冷静さである.

全く揺るぎの無いテンポで,ベートーヴェンの音楽が如何に激情を迸らせようと,ヴァントはアンジュレーションを与えるような事はない.純粋な音楽の形としては,理想的なのかも知れない.7番のようなリズムを追求したような曲では,その凄みが際だつ.

しかし,4番などはいかにも小曲といった感じがしてしまう.この感じはバックハウスのピアノとそっくりだ.9番では,第4楽章の合唱が始まるとなにか,それまでの冷静さが唐突に途切れる感じがする.つまり9番ではさすがのヴァントもベートーヴェンの音楽そのものが持つ激情に引きずり込まれているように感じられた.

やはり曲によっては,クライバーやフルトヴェングラーのような激情型の指揮者の方が良いようだ(私にとっては).冷静なヴァントだからこそ,ブルックナーが素晴らしいのだろうが.3番,5番,7番は素晴らしかった.

ちなみにヴァントはマーラーの音楽は「神の旋律とただの感情的な高揚が同居している」ので,「ブルックナーと同列に語ってはいけない」らしい.私にしてみれば,常にすべての楽器が鳴っているマーラーと,常に一部の楽器しか鳴っていないブルックナーは,どちらも始まりと終わりが見えないので好きになれないのだが...

2007年03月23日

a000198

ZENPH 55年ゴールドベルク再演の衝撃

ZENPH.jpg
ZENPHによる55年の演奏の再創造

なんという驚くべき技術であろうか.ヤマハの自動演奏ピアノの技術は有名である.最近は,ピアニストの演奏をそのまま数値化して,ネットワークを通じて離れた場所で再現する所まで来ている.この技術は家庭用に,MIDIファイルをそのまま演奏する,Disklavierブランドでお馴染みだ.ここではその10倍の精度で演奏するDisklavierProが使用されているが,今回はさらに,ドイツのゼンフ・スタジオが開発した,ピアノ録音から,タッチの強弱やペダルの踏み込みの深さまで数値化する,その名もゼンフ・プロセスがグールドの演奏を再現したのである.

ハイデフ・コンテンツをPS3で視聴するこのシリーズにおいて,今年もっとも期待していたSACDがこれである.グールド生誕75周年,没後25年の記念として企画された.ZENPHプロセスにより,グールドの55年の演奏を詳細に数値化して,ヤマハのDisklavierが自動演奏を行った.

録音された場所は,残念ながら30番街のCBCスタジオは無くなってしまったため,グールドに由縁の深いトロントのスタジオで行われた.またピアノも当時はスタインウェイであった事が今回との「違い」で,ピアノの調律もグールドと実際に仕事をしたヴァーン・エドクイストが監修をしている.

このSACDには,5.1ch,2chのSAトラック,そしてCDトラックにはバイノーラル録音という野心的なトラックが記録されている.バイノーラルというのは,実際にピアノを弾いている状態で聞こえるように録音されていて,通常は左側が高音なのに対し,左に低音が来ている.また通常はピアノの演奏者から見て右奥から聞く感じなので,少し低音は奥に聞こえるのに,バイノーラルでは左右が同じバランスで聞こえる.

おかげで,帰宅してからオリジナルのCDと合わせて4回もゴールドベルクを聴く羽目になった.Disklavierのテクノロジーでは,ハンマーが打弦するタイミングを100万分の1秒単位で,また速度,ダンパーの位置,キーをタッチする角度に至るまで数値化されているということで,私の耳では違いは判らなかった.

其れも当然の話で,データ作成時に,55年の実際の録音を同時に別トラックで再生して,音のずれやタイミングを完璧なまでに一致させたというのだから,私のような素人に判るはずもない.

この演奏に対し,「演奏の意義」だの,「違い」探しにやっきになるような評論を多く眼にしたが,無意味なことだ.いまそれを可能にした「技術」と,「情熱」と,グールドに対する「敬愛」があり,それを成したのである.非常に臨場感のある優れた録音で,まさにグールドのタッチを実感できることは,幸せなことではないか.

モノラルのオリジナルの方が若干タッチが強く聞こえるのは,録音が平板なせいかもしれない.今回の録音を聴くと詳細なグールドのタッチ,演奏意図が明らかになっていると思う.このような再演技術が,ピアニストの生の演奏や,録音に取って代わるものとは思わないが,「第三の録音」としての意義はあるだろう.

願わくば,1960年モスクワ音楽院におけるリヒテルの「熱情」を「再演」してもらいたいものだ.

2007年03月18日

a000197

良い医者って?

UME_S.jpg
梅の花(拡大)

写真は,最近の写真から,やや遅くなりましたが梅の花です.雨上がりに撮りました.さて最近の出来事から少し...実は眼の性質が良くない.母方,父方何れも緑内障,白内障がビンゴである.勤め先の健康診断では定期的に精密検査受診指示が出てしまう.コーヌスと言われるケースが多い.眼底の神経束の形状が,先天的に緑内障の形状になっているということらしい.

5年前に産業医に紹介されたのが,住所から一駅先のA眼科医院,近辺では最も評判の良い眼科医だ.今回も診察を受けたが,実は健康診断で指示されるまでもなく,違和感を感じていた.しかし,A医院の医師は,あまり取り合ってくれなかった.1)眼圧が正常,2)視野検査も5年前と変化なし,3)元々眼底の形状が異常,ということで「問題なし」ということらしい.

以前眼をぶつけて白眼に出血したので,最寄り駅の近くにあるH眼科に行った.私にとっては相性最悪の女医で,嫌な予感がしたが,案の定人の(患者の)話を聞かない.タイミングが遅れて出血も下にさがって来て,ちょっと見た目では充血している程度に成っていたのだが,それで診断結果は「不定愁訴」だ.

要するに病気ではないのに医者に来たといっているのだ.こんなに患者を舐めた診断はない.更に以前,やはり別の眼科で老女医だったが,これも酷かった.一体全体医者という人種はなぜこんなに患者の話を聞かないのだろうか.

およそ「先生」などと持ち上げられる職種の人間は,舞い上がって自己肥大し,不遜になるらしい.我々のようなシステム屋は,クライアントの話を聞くのが仕事である.もちろん聞きすぎるとろくなことが無いのはよく知っている,しかし聞かなければもっと問題がある.

それからすると,何故医者は患者の話を聞かないのだろうか.

今回は実際の自分の違和感が解決しないので,再度別の総合病院に行くことにした.総合受付を通過するだけで30分,眼科受付で20分,眼圧検査と視力検査をしてから15分待ち,医師の診察は5分...

しかし,まあ次回の検査に期待をしよう.「先天的な形状でも初期変異が隠れている場合が考えられる」という医者の話は,これまでよりはマシだ.(またしても相性の悪い"女医"なのが気になるが)

ところで,ろくに人の話を聞かず,いきなりコンタクトを売りつけようとしたH医院をネットで推薦している人が40人以上居た.A医院は70人以上である.A医院はともかく,H医院は...

やはりネットの評価は頭から信じるのは危ないということだ.偶々自分がかかったときにダメだったのか,ネットで推薦している人の時が良かったのかも知れないが,何をもって「よい医者」とするのか,その評価の基準が無いのである.

諸兄諸姉,医者の選択は客観的な手術数や,回復率などのデータが無い,「口コミ」情報にはくれぐれも気をつけて貰いたい.判断するのは自分自身である.

2007年03月17日

a000196

Scorpioms / VIRGIN KILLER

VirginKiller.jpg
Scorpioms / VIRGIN KILLER(1976)

Rockの名盤といえば,このアルバムを外すことは出来ない.前回紹介した"Never Mind..."と同じ1977年にリリース(日本において)されたドイツ出身のスコーピオンズのアルバム,「VIRGIN KILLER」である.このアルバムの写真からして挑発的かつ,インモラルな雰囲気がこのバンドを象徴している.これは1995年リリースのリマスター盤であるが,2000年に国連で採択された児童ポルノに関する議定書の発効を前に,1999年日本でも「児童ポルノ防止法」が施行されており,現在はこのジャケットは差し替えられている.

笑い話は,当時世界的に「少女のヌード」ということで,世界中でジャケットの差し替えが行われたにも拘わらず,「ヘア」が規制の基準であった日本では,このまま流通したことである.日本に児童ポルノを容認する土壌があった証拠と言えるかも知れない.さらに日本公演のライブ盤は日本でデザインしたが,これも世界中で差し替えられた.日本の考える「猥褻」と,世界の考える「猥褻」の差を象徴する出来事である.「毛がなければいい」と言う感覚はやはり理解できない.

それはさておき,音楽的な完成度はセックス・ピストルズより上だろう.日本人好みのメロディーラインという点でも受け入れられた.1977年という年は,ツェッペリンが「聖なる館」をリリースしたあとの休止期に当たり,ロックシーンはいささか沈滞していた.

そこに現れたのが,セックス・ピストルズであり,このスコーピオンズなのである.前年1976年に,レインボーの日本公演があり(同年日本ではよく売れた"Rising(虹を翔る覇者)"をリリース),話題にはなっているが,世界的には不作の年だった.

このアルバムはそのような中でよく売れた.ハードなサウンドを聴きたい向きには必聴の名盤である.

2007年03月11日

a000195

スターフルーツ

AIMG_0092_S.JPG
スターフルーツのスライス(拡大)

スーパーで見つけて思わず購入してしまった.東南アジア方面に行ったことのあるひとにはお馴染みかもしれない.ダイビング用のロッジなどに宿泊すると,おやつに良く出てくる.とても美味しいという訳ではないが,甘みの少ない梨のような食感の果物だ.

AIMG_0088_S.JPG
スターフルーツ全体(拡大)

さて肝心の味は...完熟していないために青臭く,皮が固い.とても食えた物ではない.確かに向こうで食べたときは果肉がもっと黄色くなっていた.もう少し熟すのを待てば良かったか.しかし,どちらにしても樹上で完熟していない以上,現地での味と同じ物を望むことは出来ないのかも知れない.

AIMG_0090.JPG
縦に見ると星形をしている

これは果物の宿命だ.完熟すれば身が柔らかくなる上日持ちしない.何処産か書いてなかったが,国内で生産されている訳でもないだろう.バナナのように,樹から採ることで,初めて自分の発生するアルデヒドで酸化して甘みが出るような特殊な果物でなければ,現地で食べる以上のものは望めない.

味も旅の思い出として,そっとしておいた方がいいらしい.

手に入れた時は,くれぐれも全体が黄色くなるまで待ちましょう.

2007年03月10日

a000194

Never Mind the Bollocks - Sex Pistols

NeverMind.jpg
Never Mind the Bollocks / Sex Pistols

Rockの名盤を挙げるとき,必ず上位にランクする一枚だろう.ローリングストーンズ誌で,歴史に残る名盤のアンケートで,ビートルズのサージェントペパーズに次いで二位にランクしたこともある.予約だけで12万枚を超え,一年後にゴールドディスク(50万枚),最終的にはプラチナディスク(100万枚)を記録した.配給元のワーナーと散々揉めたあげく,ろくなプロモーションもなかったにもかかわらずである.

コミックのNANAファンの多くは,NANAで初めてSex Pistolsや,シドの名を聞いたのではないだろうか.もっとも,Sex Pistolsを知っているのは,筋金入りのロックファンだろう.正式にリリースしたアルバムはこれ一枚.実質的な活動期間は全体で2年ほど,メジャーデビューして1年2ヶ月しか活動しなかった.

問題発言や,反社会的と見なされる行動からレコード会社と契約しながらも,一枚のアルバムも出さずに契約解消といった事を何度も繰り返し,1977年やっと発売に漕ぎ着けたのがこのアルバムなのだ.もっとも契約だけでおわった会社から,トラックダウンの試し盤が流出し,センセーションを巻き起こしているのだが.

売れるまでの曲折や,カリスマ性など,矢沢あい氏はBLACK STONESを描くにあたり参考にしているようだ.もっとも氏がSex Pistolsを最初から知っていたのかは疑問だが.(当初NANAはロカビリーバンドの話にする予定だったという,今では笑い話のような秘話からすると知らなかったのでは?)

久しぶりに聴いたが,こういった歴史に名を残す名盤は共通して「古さ」を感じない物だ.音楽として斬新ではないが,PUNKという生き方を創造した象徴的なアルバムである.

シド・ヴィシャス(SID VICIOUS)はパンクのカリスマとして有名になったが,実はベースはズブの素人,Sex Pistolsに加入したのは1977年,ところが 同年薬物中毒で死んでいる.最近のファンにはシドの真実はあまり知られていないのではないだろうか.ちなみにこのアルバムのベースは,Glen Matlockである.

おかげでしっかりと厚みのあるサウンドに成っている...NANAでは名手というような感じで書かれているけど,まあ今で言うヴィジュアルのためのメンバーだったと言うこと.

2007年03月03日

a000193

ガンダム無双

Gundam.jpg
ガンダム無双(Koei)

Wiiに較べてゲーム機としては圧倒的に不利な状況にあるPlayStation3だが,ようやく売れそうなゲームが出てきた.時間の無駄だと思っているので,あまりゲームはしないが,友人が遊びに来たときなどに場を盛り上げるアイテムとしては,何本か揃えておきたい.PS3のハードはあるが,ゲームは無いというのも,間抜けな話だ.

ゲームシステムが先行し,画像に関してはあまり話題にならなかった.デモ画像が出たときに,ギャザの処理が甘いという記事がいくつかあったが,実際に起動してみたところ720pだった.フルHDではなかった.確かにギャザの処理自体も甘いのだろうが,エクステンション・デコードしているので,境界は目立つのだろう.PS3のキラーソフトとして期待されていただけに,意外であると同時に,残念である.

ゲーム内容は,それこそうようよ出てくるザクを斬りまくる.ミッションはそれ程難易度が有るわけではなく,寧ろいかに効率的に多くを斬るかに,主眼が置かれているため,頭を使わず,キャッチ・コピーの通り,爽快な仕上がりになっている.

「ザクを踏み台にするのか」とか,「ザクとは違うのだよ」といった,ガンダムファンにお馴染みのセリフが笑わせてくれる.ただそう言った隠しセリフや,追加機体の収集に熱意がでないと,単調に感じてしまうかも知れない.

Virtua.jpg
Virtua Fighter 5(SEGA)

それ程話題にはならなかった「定番」のバーチャファイター5は,今まで通りの作りである.バーチャはコマンド入力が難しいので,DOAのような「疑似コマンド」システムの方が「ゲーマー」ではない我々には親しみやすいのだが,DOAはX360に逃げてしまったので,PlayStation3の格闘ゲームはバーチャに頼るしか無いようだ.(鉄拳は飛び道具などインチキ格闘なので...)

こちらはきっちりフルHDに仕上がっていた.ただ動きが今まで以上に自然になったか,というと疑問だ.PS2のバージョンとその点では変わっていない気がする.もっともこのゲームの中核であるモーションエンジンをスクラッチしたら,開発費が莫大になってしまうだろう.

ゲーム内容は相変わらずコマンドの受付がシビアで2~3段以上は,私の手には余る.何しろ根気がそれ程続かないので,上達しない.しかし,パーティゲームとしては安心してストックできる一本だと思う.Blu-rayの映画は中途半端な作品ばかりで,売れ筋が出てこないし,ゲームもこの程度では,ますますWiiとの差は開くかも知れない.

a000192

Tchaikovsky : Symphony No.6 'Pathetique'

Pathetique.jpg
Mravinsky / Tchaikovsky No.6

この曲に関して歴代の名演を上げるとき,この盤が間違いなくトップを飾るだろう.オーケストラは大勢の人間で構成されている.左端と右端ではそれぞれ相手の音が遅れて聞こえる.また天井への反響音,客席への反響音など,様々な残響が聞こえるので,一つの音を全員が一斉に出しても,通常は一つの音として聞こえることは無い.

しかし,ムラヴィンスキーが生涯をかけて鍛え上げた手兵,レニングラード・フィル(現サンクトペテルスブルク・フィル)との演奏においては,まさに一つの音が聞こえる.実際の公演では残響音の長さまでコントロールしていたという伝説の通りの一体感が,すさまじい切れ味を聞かせてくれる.

この録音が行われた時期(1960年),ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルはヨーロッパ公演を行っている.チェロ独奏にロストロポーヴィッチを連れ,ショスタコーヴィッチが自作の公演に立ち会うなど,話題に欠かない公演旅行だったが,熱狂の要因は何と言ってもその演奏内容であった.

それまでヨーロッパの楽団による,チャイコフスキーの後期交響曲の演奏はとかくメランコリックな面を強調するあまり,極端なテンポの揺れ,レガートの多用が常習化し,そのことがこれらの曲の評価にまで影響していた.

しかしムラヴィンスキーの演奏は一切の虚飾を廃し,絶対音楽としての演奏に徹している.辛口とも言える演奏だが,「絶望」とは違う何かが,作曲者の心の奥底にあったことを示してくれる.このウィーンでの録音は,かつて2枚組で販売され,そのため5番が2楽章と3楽章の間で切れてしまうという最悪の構成で売られていた.

このオリジナル・ジェケットのシリーズでは,各曲を一枚のCDに納め,さらに最新の技術によるリマスタリングを行い,オーディオ的にも非常に良くなった.

ムラヴィンスキーとレニングラードのコンビの録音はあまりにダイナミックレンジが広すぎて,多くの録音が音割れをおこしたり,逆に絞りすぎて妙に平板に聞こえる物が多いが,ドイツ.グラモフォンの威信をかけたこの録音はその問題を解決している.

何れにしても,チャイコフスキーの「悲愴」を聞く場合に,絶対に避けることの出来ない一枚である.現在は発売されていないようだが,この録音は常に繰り返しリマスターされ,販売されているので,そのうちまた出てくるだろう.

Pathetique2.jpg
1982年録音(ビクター盤)

同じ組み合わせで,他にビクターから比較的新しい時期の録音も出ており,そちらの方が音の生々しさは上かも知れない.ライブであり,ヒスノイズや,音のゆがみがあるが,最晩年のムラヴィンスキーの,こちらも鬼気迫る演奏である.

ちなみに22年を経過した2つの演奏で,演奏時間は各楽章で10秒程度の差しかない.最も差が大きい第三楽章で30秒である(一方はライブであるにも拘わらず!).ムラヴィンスキーの演奏が生涯に亘って揺らぐことの無かった証拠であると言えよう.

2007年03月01日

a000191

2月のアクセスログ解析結果

icon.gif
2月のAccess Log(参照)

2007年2月のアクセログ解析結果をお届けします.総リクエスト数53,830,総ページ数16,308でした.先月に較べてがっくり減っていますが,その要因は中国からのアクセスが今月中旬から全くなくなった結果です.増え始めも唐突でしたが,無くなるのも唐突でした.ボットネットか何かだったのでしょうか?

1月以降,PlayStation3関連の記事への検索が高いレベルで安定しています.売れ行きはいまいちという話もありますが,ゲームユーザではなく,ハイデフ・コンテンツのプレーヤーとしての検索が殆どです.中でもAVアンプとPS3の接続に関する検索が多いようです.実は記事の中で少し触れていますが,PlayStation3の出力設定に関してはコツがあり,トラブッっている方が多いようです.その内再度詳報を載せようかと考えています.

SONY製のAVアンプTA DA3200ESに関する検索も多いのですが,現在使用中の私としてはお勧めはしません.HDMIの処理がいまいち,設定の自由度にも偏りがあります.HDMI規格の取り扱いに迷いが有るようです.やはりSONY製品はその種類の中級以上を買わないとダメですね.普及価格帯の製品はいまいちです.普及価格のアンプなら,デノンやヤマハの方が使いやすそうです.

3月は音楽関係で楽しみな新譜もいくつかあり,紹介をしたいと考えています.