The Concert for Bangladesh

The Concert for Bangladesh - George Harrison and friends -
バングラディシュがパキスタン東部から,139番目の国家として正式に独立したのは1971年12月16日.このコンサートは遡ること4ヶ月前,1971年8月1日,マディソン・スクェア・ガーデンで行われた.ラヴィ・シャンカールの依頼により,ジョージ・ハリスンがチャリティ.コンサートを発案し,この歴史的コンサートは実現したのである.1970年4月10日ポール・マッカートニーのビートルズからの脱退宣言から1年4ヶ月の事である.

LPのジャケットで使われた写真
ポーツ・マッカートニーやジョン・レノンが参加していないところが,ビートルズの解散が生々しい現実としてあった時期である事を物語っている.
LP世代の方には,この写真の方がしっくり来るかも知れない.パキスタンとの長年の紛争により,多くの難民が生まれ,低湿地が国土の殆どを占める東パキスタンでは多くの子供達が,不衛生な水による下痢とそのための脱水症状で死んでいった.治療方法は至って単純.ただ塩と水を与えることだ.そのための資金すらない状況で,このコンサートが果たした役割は大きかった.
ジョージ・ハリスン,リンゴ・スター,ボブ・ディラン,エリック・クラプトン,レオン・ラッセルといった大物が参加したコンサートは,かのウッドストックに匹敵する,エポック・メイキングなコンサートとして,人々の記憶に刻まれた.そして現在に至るまで,UNICEFのジョージ・ハリスン基金は寄付を続けている.そしてその後行われたミュージシャンによるチャリティー・コンサートの先鞭となったのである.
LP時代まだ子供だった私にはとても買えるような金額ではなかった,DVDになっても値段は同じ位だったが,時代は変わった.音質も思いの外良く,エリック・クラプトンとジョージが実際にWhile My Guiter Gently Weeps.を演奏している所を見られるのは感慨深いものがある.
ちなみにリンゴ・スターの「ドン・パン」ドラムも健在だ.やはりボブ・ディランの扱いは別格で,ジョージが随分気を遣っているのが分かる.クラプトンが完全に一歩下がって,ジョージの後ろに居るのが笑える.ミュージシャンとして引き立てられたこともあるが,奥さんを寝取っても気持ちよく許してくれた人に,足を向けられないといったところだろうか.
1970年代の雰囲気が良く伝わる映像作品である.
Warner Music Japan
WPBR-90530/1