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J.S.Bach 6つのパルティータ

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LeonhardtとGouldのパルティータ曲集CD

<<プレリュード,アルマンド,クーラント,サラバンド,ジーグ,メヌエット,その他の小曲から成るクラヴィーア練習曲集.愛好家の心情を慰めるために,ザクセン・ヴァインフェルス公の現職楽長にして,ライプツィヒ音楽監督なる,ヨハン・セバスティアン・バッハによって作曲されたもの.1731年ライプツィヒにて,作曲者より出版.市役所の下の故ボエティウスの娘宅にて受注>>

以上が,この曲集の表題である.Clavier-Ubungは,Ausubungと同義で,単に「曲集」だとすべきではないかと,グスタフ・レオンハルト盤の解説を書いている東川氏は述べている.事実1925年頃に作曲が完了していたといわれているが,1922年に出版された平均律の表題と較べ,「音楽を志す若き人々」という文言が消えている.

平均律の曲は私でもどの指でどの鍵盤を弾けばよいのか分かるような曲があるが,パルティータは無理だ.正式な音楽の勉強をしていない自分には,どの指でどの音を弾くのかさっぱり分からない.

そんな例を引き合いにするまでもなく,聴けば分かる複雑な曲である.写真右のグールド盤を聴いて,心温まる,穏やかな曲集と思って,レオンハルト盤を聴いたら驚くに違いない.バッハの屹立する精神の険しい嶺みねを厳しい表情で描くような演奏である.

同じレオンハルトのゴールドベルグなどと較べても随分表情が違うように思う.聴き手に緊張を強いるような演奏だ.一方グールドは先に述べたとおり,非常に穏やかに,ゴールドベルグと同じ解釈の上で演奏している.「錬金術師」のDVDの処で述べたとおり,6番は特に心に滲みるすばらしい演奏である.

演奏の善し悪しなどではない,全く別の音楽なので,聴き比べてみると面白いだろう.殆ど同じ曲とは思えない.まさにクラシック音楽鑑賞の醍醐味を体感できる,ひとつの曲集の解釈の上で対極に位置する2作品である.

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