PEARL - Janis Joplin -

Janis Joplin 'PEARL'(1971)
Rock'n Rollが音楽のジャンルとして確立しておよそ半世紀.その間,真の女性ロッカーは唯一人,ジャニス・ジョプリンこの人を措いて他に現れていない.さらにその存在感は並み居る男性ロッカーを駆逐するばかりである.1943年山羊座生まれのシャイな女の子が,1961年,思春期に道を踏み外し家出をして6年,1967年のモントレーでフェスティバルで強烈なデヴューを飾る.しかし3年後の1970年10月,彼女は27歳の若さで謎の死を遂げる.
そのあまりに印象的な人生と,個性的な4枚のアルバムが,今もなお多くのファンを引きつけて止まない.今この記事を読んで「知らない」と思った人のほとんどが,"Move Over"や,"Cry Baby"を聴けばきっと覚えがあるに違いない.
彼女の正式なディスコグラフィーは,"Big Brother and the Holding Company","Cheap Thrills","I Got Dem Ol' Kozmic Blues Again Mama!","PEARL"の4枚で,他は死後に出された所謂「企画物」である.
ジャニス・ジョプリンを理解するのは聴くしかないが,生半可な気持ちで聴くと火傷をする.冗談ではない.此方の精神状態が不安定だったり,弱った状態で聴くと,彼女の爪を立ててのどを掻きむしられるような歌声に打ちのめされ,血を流すことになる.聴くだけで精神状態を不安定ならしめ,或いは不愉快にするような歌手は,ジミ・ヘンドリックスあたりにその片鱗が有るとは云え,他に類を見ない.
しかし受け止めることが出来れば,切ない青春の思いを感じることが出来るだろう.4枚のアルバムは,どれも出色の出来だが,白鳥の歌であるこのアルバムは代え難いものがある.