至高の名作 Godfather Part II
Godfather Part I/Part II
ゴジラの記事で一作目を超えることは稀だと書いた.その例外中の例外の一つがこのゴッドファーザーである.Part Iでコッポラはその名を知らしめたが,Part IIにおいて,映画史にその名を永遠にとどめることになった.1972年当時,まだ無名と言って良いコッポラにここまでの大作を委ねたのは,ハリウッドの奇跡と言って良いだろう.コッポラを世に出すための,人ならぬ何かの力が働いたかのようである.
その結果,この名作が世に出ることになったのである.1974年度のアカデミー賞6部門(作品賞/監督賞/助演男優賞/脚本賞/美術監督・装置賞/音楽賞)を獲得したPart IIは,アカデミー賞の受賞内容を見れば解るとおり,助演男優によって畢生の名作となっている.
それこそは,今でこそ知らぬ者は居ない名優ロバート・デ・ニーロその人である.一作目で老境に入ったビトを演じたのはマーロン.ブランドだ.Part IIでは,若かりし日をロバート・デ・ニーロが演じているのだが,小首をかしげて話す様子,いやそれだけでなく声の調子や,話し方の細かな特徴まで,まるで本当に若い日のマーロン.ブランドその人の演じたビトそのものに成りきっているのだ.
演技と言うよりも,何かしら鬼気迫るものを感じる.まさにその後のこの名優を予感させるものがある.おかげで主演のアルパチーノはすっかり喰われてしまったが,映画全体がそれだけに収斂して,小さくまとまらなかったのは,コッポラの監督としての技量だろう.
イタリアの風景や,アメリカの下町の様子が実に印象的に,昔日の思い出としての曖昧さを見る者に残しながら,見事に描かれている.アルパチーノの演じる現在との対比が,見る者にして実に明確なのだ.
幸いなことに今はDVDでこれを見ることができる.長大な作品で,体力勝負になるが,是非Part IとPart IIをあまり間をおかずに見て欲しい.独立した作品でないことが,一層Part IIを引き立てている事が解るだろう.
ちなみに流石に三作目は些か外しているのは,ご愛敬であろう.