The Song Remains the Same - Led Zeppelin -

The Song Remains the Same(CD/DVD)
The Song Remains the Same(邦題:永遠の詩)は,5枚目のアルバムとなる"The House of Holy"(邦題:聖なる館)がリリースされた4ヶ月後の1973年7月27日から29日にかけて行われた,マジソン・スクェア・ガーデンにおけるコンサートの記録映画である.公開は76年で,6作目の"Physical Graffiti"よりも後になる.
コンサート収録後,John Paul Jonesの鬱や,メンバーの音作りへのこだわりから,2年以上の停滞があり,Zeppelinの活動の分水嶺となるのがこのライブの記録映像である.同名のレコードがライブ・アルバムとして発売されたが,肝心の映画が日本で公開されたか,残念ながら記憶にない.少なくとも1976年当時には日本では公開されなかったのでは無いだろうか?あるいはあったとしても特定の映画館での公開だったと思われる.
数年前イギリスのロック誌が,野球のベストナインの様な企画で,歴史上最も偉大なバンドのメンバーの選択投票を行ったところ,ヴォーカル,ギター,ベース,ドラムスの全てで,Led Zeppelinのメンバーが1位になった.つまり架空のベスト・バンドを選定するまでもなく.史上最高のバンドは既にして存在していたという事になる.
Hard Rockの曲で最も好きな曲を選べと云われれば,Deep Purpleの"Burn"を挙げるかもしれないが.アルバムを選ぶなら,Led Zeppelinの"IV"を選ぶだろう.Ritchie Blackmoreという稀代の名ギタリストは,余りの個性の強さによって,グループの運営が出来ない人で,曲もギターが前に出すぎるためどうにも纏まりがない.その点Jimmy Pageという人は,名ギタリストであり,名プロデューサーであり,名作曲家でもある.また4人のメンバーがそれぞれZeppelinというグループに欠かせない役割を持っていた点も,Deep Purpleと異なる点だろう.そもそもメンバー交代が激しすぎて,Deeep Purpleというのは,一体誰と誰の事を指すのか判らないだろう.
さて,このライブは,殆ど彼等のベスト・アルバムと言える選曲で構成され,演奏もスタジオ録音とあまりかけ離れないアレンジで行われている.恐らく最初から映画の収録を意識していたのであろう.本来の彼等のライブとは少し趣が違うのかもしれない.
しかし,絶頂期のパワー溢れるステージには,見る者をして冷静にさせない「何か」がある.Led Zeppelinの映像としては,別に2枚組のDVDが出ており,こちらはむしろ普段着の彼等を見ることが出来る.両者を比較すると,Zeppelinというバンドの肖像がより明確になるであろう.
以前にも書いたが,Zeppelinは私のCDコレクションでCompleteしている数少ないアーティストのひとつである.幸いBob MarleyやBeatlesのように,訳の判らない音源や,価値の定かでない音源,映像が無秩序に発売されることは無い.これもJimmy Pageのプロデューサーとしての手腕と,アーティストとしての矜恃のおかげだろう.
心が疲れているときにはクラシックが良いが,体が疲れているときはHard Rockがいい.