水の中の相棒 - NIKONOS-RS+R-UW 13mm -
このカメラと何度海に行っただろうか.三宅,御蔵のドルフィン・スイム,小笠原,沖縄,パラオ,シパダンに,ホンジュラスのアンソニーズ・キー・リゾートまで.文字通り地球の裏側までともに旅をしてきた.特にこのR-UW 13mmは,かつて無い切れのある広角写真をもたらしてくれた,信頼できる相棒だった.
他に,マクロ撮影用に,EOS-KISSのハウジングもあり,かつてはNIKON-F90のハウジングも使っていた.故有って今は陸に上がったカッパを決め込んでいるが.その間に写真事情は大きく変わってしまった.果たして,今後海に行くときにこの相棒達を手にするのだろうか.
いま陸上ではデジタル・カメラ以外を使用することはない.EOS-20DとIXYが地上での相棒となっている.20Dは4GのMicroDriveを使用しているが,短い旅行なら,すべてのカットをRAW+JPEGの最大画像ででも撮らない限り,途中でデータを吸い上げたり,メディアを交換する事無く終えることができる.
地上にあってはフィルムの交換はそれ程苦にならないが,海にあっては生死を分かつほどのプレッシャーとなる.海岸においても,自分自身の髪からの滴や,風に含まれる水分と塩分はカメラという精密光学機器にとって大敵である.ましてやボートの上に置いては,よほどのことが無い限り,交換しようとは思わない.
しかし,海外ではボートで出たまま2本のダイビングをこなす場合も多い.36枚という限られたカット数で2本潜るには,被写体を吟味しなくてはならないし,無駄な試し撮りは出来ない.絞りを変えて撮りたくても,その内のどれか一つに決めなくてはならない場合が多い.
デジタル・カメラはこれらの問題を一挙に解決してくれるすばらしい革命なのだ.一般生活においても,フィルムを変えなくて済む,現像せずにその場で確認できるというメリットがどれだけ便利なことか.おそらく地上世界においてデジタルがフィルムを駆逐するスピード以上に,水中世界でのデジタル化は早いのではないだろうか.
相棒は,今暗い押し入れの中で,乾燥剤を枕に眠っている.